約束の指にキスして。
散り行く花びらに包まれながら、それはまるでウエディングシャワーみたい。
祝福されてる。
そう思いたい。
今だけは…

時は回った。
とどまることを知らないから。
流れ続けた。

桜の木は深緑に変わり、やがてセミの声が響き、そして葉は色づき、散り行く季節へと。

時間は早かった。
楽しい時はあっという間。

私は…19歳になっていた。



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