約束の指にキスして。
『しってた?これ、ペアリングなんだよ。』

『え??』

桔平が、私の首からネックレスを外して、合計2つの指輪を自分の手に落とした。

ピンキーリングは、いつも私の小指にはまっている。

『ほら、ここに不自然な傷ついてるだろ?』

シルバーリングに縦に入った不自然な傷。
特に気にもとめていなかった私は、桔平の言葉に首をかしげた。

『ほら。』

桔平が2つの指輪を重ねると、片方ずつにあった傷がくっついてハートが浮き上がってきた。

『な?ペアリングなんだ。』

『…嘘みたい。サイズ違うのに、こんな事出来るんだ…』

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