約束の指にキスして。
『バカだな瑛梨。桔平に抱かれて、儚い夢でも見た?………ねぇ、瑛梨。1つ、残酷な事を教えようか…』

『やっ…!止めて!!』

ギシリとベッドが軋む。
私の両手を掴んだ匡ちゃんが、私の上に馬乗りになって私を見下ろす。

『お前の《初めて》桔平じゃないよ。』

『…え?』

『お前の処女奪ったの、桔平じゃないんだよ。…俺。』

匡ちゃんは冷たい目で私を見下ろしてる。
…嘘………。

だって、そんな事したおぼえない。
嘘だよ。
匡ちゃんとなんて、絶対嘘。
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