約束の指にキスして。




『うるさいわね…貴女。タイムオーバー。夢の時間は終わり。桔平に夢見せて貰っただけありがたいとおもいなさいよ。』


と、アリスさんはいった。

外人だと思っていた桔平の婚約者は、日本人だった。

私を見下ろす、冷たく勝ち誇った目。

夢の時間って?


桔平が私に夢を見せていたって??

そんなの嘘。


あの時から、全て嘘??

桔平の演技だったの??


『瑛梨ってば。…!!………ないてんのかよ…』

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