約束の指にキスして。
『おぃ、もう鳴かねぇのかよ。つまんねーな。』

『次俺だぞ。』

『俺のくわえさせて─。』

薄暗い倉庫で、ぐるぐる体が回ってる。
汚い男達の声が響いている。

嫌な記憶がよみがえってきて、私を苦しめていた。
9年前の苦痛な日々。
私は、相澤君のお兄さん達に毎日放課後に捕まえられ、レイプされていた。
まわされて、散々使われて、おいてけぼりにされる。
その繰り返し。

でもその一時間後、私の記憶は毎回リセットされていた。

私は何もされていない。

何も、されていないのだ。

そうして家にかえって何事もなかったかの様に過ごし、次の日に同じことが繰り返えされる。

私は…人形みたいな日々を過ごしていた。
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