約束の指にキスして。
座ってすぐ、参考書を広げた私の間を通して桔平がバスケ雑誌を健司とトレードする。
桔平はアカマルでソコに印をつけた。

『あ。いーなぁ。バックプリントかっこいーじゃん、これ。』

『マジで?じゃあ瑛梨、白にしろよ。俺青にするわ。』

『本当??わーい。』

『おぃ、瑛梨。これSSでも多分お前にはデッケーよ。良いの?』

『良いよ別に。大丈夫………って!!ついつい飲まれちゃったけどさぁ!あんたたちそんなことしてていいワケ!?受験生なんだよ、ウチラ!』

『はぁ??』

『みてほら。皆参考書広げて勉強してんのに。』

教室の過半数がもう席について参考書を広げている。
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