約束の指にキスして。
『お前…梓大丈夫なのか??』

『……。』

肩が僅かに震える。
だけど、さっきみたいな嫌悪感はない。
吐き気もないし、何故か、アタシは梓先輩の腕を振り払えなかった。

『やったぁ!毎日のラブコールが通じたんだっ♪瑛梨ちゃん可愛い~☆』

梓先輩がなでなでする。
アタシは固まったまま、しばらく放心状態だった。
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