約束の指にキスして。
『ぅっわ軽っ!』

桔平はそう言うなり、二人に手を持ち上げられ、小さい子がお父さんとお母さんにしてもらうようなブランコにされた。

『ぉろして~!』

足をバタバタさせると、ようやく二人がアタシをおろす。

『お前ちゃんと食ってんのか??異常な程かるいぞ。』

桔平がアタシのお腹辺りを掴む。その手をバチンと叩くと、今度は健司に抱き上げられた。

『つか、また痩せたよな。』

健司より高い位置で健司を見下ろす。
あ。健司上から見るとこんなんなんだ。

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