約束の指にキスして。
嘘。

なるべく会わないようにしてる。
最近、桔平の周りにいつも女の子達がいるから…そんなの見てると苦しくなるから、見たくないから……。

『戻りたい?』

『あ?』

『ほら、待ってるよ。桔平の事。』

アタシは、さっきからガラスごしにあたし達の様子を伺う女の子達を指差した。

『行けばいい。あっちに。』

『なんで。一緒に飯食わなきゃだろ??いこーぜ。腹へったぁーー』

『………。』

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