月夜に笑った悪魔 (番外編)
「待ってたよ。さぁ、遠慮なく中に入って。美味しいお菓子を用意したんだ」
聞こえてくるのは、暮人さんの声。
その“お菓子”という単語に未玖ちゃんと巧くんは反応。
暮人さんを見ると、目を輝かせた。
可愛い2人。
お菓子が好きなんだろうな。
暮人さんとなにかを話す月城岳。
短い会話をしたあとに、こっちに目を向けて。
「未玖、巧、挨拶」
と言った。
その声か聞こえてくると2人は私から離れ。
「こんにちは!」
「……こんにちは」
ぺこりと暮人さんに向かって頭を下げた。