月夜に笑った悪魔 (番外編)


「早くしろ!!火つけんぞ!!」


爆弾にさらに近づけられる火。


土下座したところで私たちの状況がよくなるわけじゃない。
絶対まだほかに要求されるのはわかってるけど、どうすることもできない。


少しでも変な行動をしたら火をつけられてしまいそうで……床に膝をつく。


暁と岳も渋々床に膝をついた。



それを見た茶髪の男性は大笑い。
あはははは!、と声を上げて楽しそうに笑う。



「さぁ!!次は床に頭つけろ!!頭すりつけて命乞いでもしな!!」



倒れたままの茶髪の男性はゆっくりと立ち上がる。
そして立ち上がるためにいったんライターの火を消した、その瞬間──









乾いた音が響き、男性の手から持っていたライターが落下。



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