月夜に笑った悪魔 (番外編)
「は……?」
なにが起こったのかすぐに理解することができなかった男性は瞬きを繰り返す。
ピンポイントでライターを撃ち落としたのは──紫乃。
出入口のところからこっそり顔を出してこっちに銃を構えていた。
それと彼女の後ろに見えたのは、スーツ姿の社長。
2人もちゃんと生きてる。
隙ができれば、あとはこっちのもん。
暁と岳は素早く走り……茶髪の男性を同時に蹴りあげた。
鈍い音が聞こえると倒れた男性。
暁は落ちていた解除した爆弾を回収。
……今度こそ終わった、よね?
よくまわりを見て確認。
まわりの人たちは苦しそうに息をしていたり、気絶していたり。
起き上がる人はいない。
……本当に終わったんだ。