月夜に笑った悪魔 (番外編)
うーんと考えていると、「きっかけならあるよ」と暮人さん。
「今回、暁と岳にとあるシゴトを任せようと思ってるんだ」
その“きっかけ”はまさかの。
「それは……とてもなにかが起こりそうな予感、ですね」
言葉を濁す紫乃。
言いたいことはわかる。私も同じことを思っているから。
暁と月城岳が2人でシゴトなんて……やばい気しかしない。
「そこで、だ」
ぽんっと軽く叩かれた肩。
暮人さんは私と紫乃を交互に見て
「2人にもシゴトに同行してもらいたいんだが……どうだい?」
私たちを見つめた。