月夜に笑った悪魔 (番外編)
after story7
暁は、とにかくモテる。
それはわかっていたつもりだが……私が予想していたよりも、遥かにモテていた。
「一条様!調理実習で作ったクッキー、よかったら食べてくださいっ!」
「私のもよければどうぞ!」
それに続くように「私のも!」と続く女の子たち。
語尾にハートマークがついて、好意が丸わかりな子が多い。
2時間目の授業終了後の休み時間、現在私は暁の教室の前にいるところ。
まちがえて暁のジャージまで私は自分の鞄に入れて持ってきていたみたいで、彼に渡そうとして来たところなんだけど……。
なんだ、この状況は。
暁が、たくさんの女の子に囲まれてる。