月夜に笑った悪魔 (番外編)
残された私。
しばらく、固まったかのように動かない体。
……由美に言われたことが本当のことだから、胸が痛い。
なんで……なんで私は、今まで考えなかったんだろう。
なんで、平気で過ごしていたんだろう。
……私の体は汚い。
暁がはじめて好きになってくれた、小学生の頃のきれいな私じゃない。
あの頃のきれいな私は、もうどこにもいないんだ。
──キーンコーンカーンコーン
鳴り響くチャイム。
私ははっと我に返って。
すぐに教室に戻り、自分の席に座った。
先生がすぐに来て、3時間目の授業がはじまったが私は集中することなんてできるわけなかった。