月夜に笑った悪魔 (番外編)
「──姉御、いただいたケーキとチョコがあるんですが食べますか?」
夕食後、春樹さんは笑顔で聞いてきた。
「食べたいっ!」
現在は20時過ぎ。
こんな時間に食べたら……とか、女の子は気にする時間かもしれないが、私は即答。
気分が落ち込んでいる時には、やっぱり甘いものが食べたかった。
「では、大きくケーキ切ってきますね」
「ありがとう!」
部屋を出ていく春樹さんを見送って、その間に私は自分が食べた食器を重ねておぼんに乗せて片付け。
暁はまだ帰ってきていない。
連絡もないから、まだシゴトが終わっていないんだ。
……大変だ。
きっと寝てない、よね。
早く終わって、暁がゆっくり休めるといいな……。