月夜に笑った悪魔 (番外編)
私の声が聞こえたと思ったら、すぐにとまった。
……本当にバックアップがとってあったのか。
っていうか、部屋の外まで聞こえてるんだけど!?
何回聞けば気が済むんだ、暁は……っ!
文句を言ってやりたかったが、暁は本当に恩人だからやっぱりなにも言えず。
私は大人しく自分の部屋へと戻った。
そして──翌朝も隣の部屋から聞こえてきた音声。
それはやっぱりあの録られた音声で、目覚ましに使われていた。
その目覚ましは何日も使われて……私は心の中で強く思う。
もう、将来お酒はあまり飲まないようにしようって。