月夜に笑った悪魔 (番外編)
キスも久しぶり。
2週間ぶりだ。
「んんっ」
触れるだけですぐに離れたら、間を置かずに唇が塞がれた。
強く押し当てられた唇。
感触がしっかり伝わってくる。
彼の力に押され私の体は後ろに下がり……。
どんっ、と襖にぶつけた頭。
その音で唇は離れ、暁は笑い出す。
……誰のせいだ。
軽くぶつけただけだから痛くないけどさ……。
「……そうだ。座布団、投げつけてごめんね」
いつまでも笑ってる暁に、思い出したことを謝る。
謝るのは今さらって感じもするけど……。
2週間前に暁に座布団を投げつけたことを思い出したからしっかり謝罪。