月夜に笑った悪魔 (番外編)
「ん……ぁっ、」
漏れる息。
上昇する体温。
キスしながら彼の手が私が着ているスウェットの下に侵入して、心臓が飛び出そうだった。
覚悟してきたんだけど……緊張しすぎてやばい。
心臓がこれでもかと早く動いて、どうにかなってしまいそう。
素肌に触れてる熱い手。
その手は体のラインを伝って上へと滑り、スウェットをめくりあげていく。
彼から丸見えになった下着。
今日つけてきたのはもちろん1番のお気に入りの一軍の下着。
見られても大丈夫なやつ。
だけど……こんな明るいところで見られるのは恥ずかしすぎるっ。
まだついたままの部屋の電気。
せめて常夜灯にしてもらいたい。
「……あかつき、」
唇を離して彼を呼ぶ。
返ってくるのは「なに?」と優しい声。
「明るいのヤダ……。電気、消して……」
じっと見つめれば、彼は私の頭をぽんぽん撫でて。
体を離して立ち上がると、電気を消してくれた。