月夜に笑った悪魔 (番外編)


「俺はこのままやりたい」


つかんでいないほうの大きな手が、私のキャミソールの下に。


「だ、ダメだってば……!」


私はその手もつかんでとめた。


「昨日も一昨日もその前も、さらにその前もしたじゃん……!」
「……気のせいだろ」


「気のせいじゃない……っ!まだ暁がつけたキスマーク、たくさん残ってるから!」



私の体はキスマークまみれ。
首筋だけじゃなくて、胸元も腕も、太ももも、これでもかとついてる。


本当に、さいきん毎日のようにしすぎだ。




「証拠見せて」


つかんでいる手にぐっと力が入る。
つかまれたままでも平気でキャミソールに触れようとするから、押し返した。


隙あらばキャミソールめくろうとしてないか……!
それめくらなくても暁からキスマーク見えてると思うんだけど……!?


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