月夜に笑った悪魔 (番外編)



***



……いったい、なにが起きているのか。




「「「おかえりなさい、姐御」」」


数日病院で入院して、久しぶりに一条組の家に帰ってきた日のこと。


車からおりれば一条組の組員の人たちに一斉に頭を下げられた。


この場にいる人数は、数十人。
大きな声が響く。



予想していなかった出来事。
この光景にびっくり。



な、なんだ……“姐御”って。
ぜったい、私のことだよね!?


なにがどうなってこうなったんだ。
今までこんな呼び方じゃなかったのに……!!



こっちを見て笑っている暁。
彼の隣には、和服姿の暮人さん。





「お荷物お持ちます!!姐御は中に入ってゆっくりしていてくださいっ!!」


こっちに駆け寄ってきた黒服姿の1人の人物。
私にそう言ったのは、春樹さんだった。

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