月夜に笑った悪魔 (番外編)
エレベーターのボタンを押せば、開く扉。
誰も乗っていないエレベーター。
そこに男性は乗り込む。
……私も一緒に行くべき、なのかな?
待ってるべき?
岳はどこにいるのか。
うーん、と考えていれば私の横を通ってエレベーターに乗った人物。
そしてその人は私の腕を引っ張って、エレベーターに乗せた。
その後、閉まる扉。
この場にいるのは3人。
私とウェイターの男性と……あともう1人は、岳だ。
「よぉ。久しぶりだな」
岳は低い声を出すと、拳銃を素早くスーツの内側から取り出して銃口を男性に向ける。