私を愛して
あとがき
ここまで、読んでくださりありがとうございました。
実体験を混じえたフィクションです。
この作品は2つめになります。
1つ目の、「躁鬱との戦い」も良かったら読んでみてください。
1つ目は、ほぼノンフィクションです。
躁鬱とどう向き合っていくか?
そんな作品になっています。
私が書いた小説で、少しでも誰かの役にたてると幸いです。
本当にありがとうございました。
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「ねぇ、赤い糸って信じる?」
「何それ?どうやろなぁ?」
「私はあると思うよ。私たちはきっと赤い糸で繋がってるよ?」
「そうかもな」
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彼との出会いは、中学生の頃。
その頃は、これといった接点は無かった。
でも、ある事がきっかけで、大人になって再会した。
彼からのゴリ押しで、私たちはお付き合いを始めた。
付き合って半年。
妊娠が発覚し、籍を入れた。
当時彼は大学生。
大学を辞め、仕事についた。
彼の家は、とても厳しい家柄で、結婚には大反対。彼は親との縁を切った。
父親は、孤児の子供達を育てる学院の院長。
母親は同じ職場の栄養士。
ハッキリ言って金持ちだ。
周りの体裁を気にし、プライドも高い人だった。
彼は、そんな親元を離れ、私との結婚を決めた。
第1子がお腹に入って、大きくなるお腹を見て幸せだった。
第1子は、相当な難産で、もう2度と子供はいらないと誓ったのを覚えている。
それからは、毎日毎日が楽しく幸せ満タンの日々を暮らしていた。
何をするのも楽しい。
洗濯物や、買い物。料理。
主人が就職したのは、レンタルビデオ店。
不規則な生活だったけど、私はそれでも楽しかった。
真夜中の3時に帰ってくるなんて当たり前。
真夜中に揚げ物をするなんて当たり前になっていた。
子供が少し手が離れると、寂しさが押し寄せてきて、2人目を作ろうとした。
でも、なかなか出来なくて、諦めた頃生理が来なくなった。
第2子を身ごもったのだ。
そして、続いて第3子。
全員女の子。
目まぐるしい忙しさの中でも幸せが溢れていた。
毎日子供と遊び、上の子の幼稚園の送り迎え。
娘のお弁当は朝から可愛く作った。
夕方から出勤する夫には、大人なお弁当を作った。
そう、1日に2つのお弁当を作っていたのだ。
忙しい中でも、シーツの洗濯物匂いに包まれ、それだけで幸せを感じてた。
娘の自転車の練習。
下の子のトイレトレーニング。
どれも大変だったけど、私は世界一幸せなお嫁さんだった。
悪夢がそこまで来てるとは、知らずに…
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2023.11.14 start
2023.11.14 end