キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
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ある日の休み時間。
「日南、来い!」
同じクラスの桐生と話していたら、みっつとあおやんが教室に入って来て、呼ばれた。
連れて行かれたのは、ベランダ。
見下ろすと、体育ジャージ姿の1年諸君がぞろぞろと校庭に出ている。……ざっと2クラス分。
きっとこれから体育の授業なのだろう。
その中に、サリーちゃんの姿があった。
ジャージのチャックを目一杯閉めて、寒そうにしながら友達と話している。
「そっちじゃない……あっち!」
サリーちゃんに向いていた視線を無理やり変えられたかと思えば、みっつが指す先にいたのは知らない男子だった。
いくつかグループを作っている中で、一際大きなグループの中心にいる男子。
「あれが、サリーが気になってる奴──辻堂」
「──っ!?」
どうやら、あいつがサリーちゃんの話していた奴らしい。