キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
日南先輩は人気者。いつもたくさんの友達に囲まれていて、私なんかが独り占めできる存在ではない。
カッコイイ日南先輩には、先輩に合った可愛くて綺麗な人がお似合い。
私と日南先輩では不釣り合い。
────それが現実。
私は日南先輩に恋愛感情を持っているわけではないから、別にそれでいいはず。
なのに、なんでショックを受けているの?
日南先輩の恋愛対象にならない現実が苦しい……。
「サオと日南先輩って面白い組み合わせではあるよね。……でも日南先輩、サオのこと守ってくれたし。あたしは、お似合いだと思うけどなぁ」
愛良の気遣いも、今は耳を抜けていく。