キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
それに……真面目な人ってなに?
確かに俺は真面目じゃないけど、サリーちゃんには真摯に向き合っているつもり。裏なんかない。
「そう思うのも無理ないけど。万桜くんは1年生にとってそういう存在だから」
そういう存在ってなに。
目立つってこと?
それだけで俺とサリーちゃんは合わないの?
……わかんねぇ。意味わかんねぇ。
「ムカつく……」
俺は、そう呟きながら机に伏した。
いちいち気にすることでもないのに。
……なんか気に食わねぇ。
それをサリーちゃんに言うのもムカつく。
「──でも、初めてだよね」
「なにが……?」
思いのほか深い心の傷を負った。
しのの話を半分聞き流すほどに……。
だけど────
「万桜くんが自分から好きになるの」