キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
桜のような笑顔も。ヒーローのような優しさも。
「サリーちゃん」と呼ぶ声も。繋いでくれた手も。揺れるピンク色の髪も。
日南先輩の全部が大好き。
だけど、他の誰かを好きな先輩は嫌い。
私だけを見てくれたらいいのに……。
私だけを好きでいてくれたらいいのに……。
なんて自分勝手なのだろう。
こんな私の一面を知られたら、日南先輩に嫌われちゃう。
日南先輩に対する好きは、綺麗なものだけじゃなかった。醜いものも交じっていた。
他の誰にも抱かない感情。
この世でたった1人──日南先輩だけに向けられる、好き。
私は、日南先輩に恋をしている。
答えなんてふとした瞬間に落ちてくる。
私は日南先輩と恋人になりたい。