キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
「床に貼った黄色のテープが花道だと思って歩いて、出てくるのは上手で……」
ファッション部の先輩が、日南先輩たちにランウェイの動きを説明中。私はストップウォッチを持って待機。
真面目に説明を受けている日南先輩が新鮮で……ちょっとビックリ。
「よくわかんねぇけど、とりあえずやってみよう!」
「今のでわからないとかアホかよ」
真面目に聞いていたけど、理解はしてなかったみたい。
そんなこんなで練習が始まった。
まだ衣装ナシ。
制服姿なのに、舞台に立っただけでもう違う。華がある。
顔が綺麗なだけでなくスタイルもみんなイイ。……本当にモデルみたい。
ファッションショーの主役は、服。
だけど、これはファッション部のファッションショー。
着る人が輝ける服──をコンセプトにしているので、モデル選びも重要。
問題児と言われる集団だとしても、モデル依頼をしたくなる気持ちがわかる。