キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜

伝えたい想いがいっぱいある。

ありすぎて、上手く感情が言葉に乗らない気がする。


……それでもいい。


ドラマや小説のような綺麗な言葉じゃなくていい。

稚拙でも不恰好でもいいから、ありのままを伝えればいい。



「これからもずっと一緒にいたい。


いろんなところに遊びに行って、

いろんな世界を体験して、

いろんな日南先輩を知って……


そのたびに好きだって思う、日南先輩の彼女になりたい。


私は、日南先輩が好き──」



言い終わるより早く、力いっぱい抱き締められた。


「本当……?本当に俺のこと好き?」


日南先輩の背中に腕を回して、答える。


「はい、大好きです……!」

「やっぱ恋愛感情じゃなかったとか言うなよ。俺、サリーちゃんとは友達に戻れないから」

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