キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜

身体を離した日南先輩は、何か企んでいそうな意味深な笑みを見せた。


「友達にはしないこと……1つしよっか」

「……?」


「目閉じて」


「え……えぇ!?」


未経験なことがいっぱいの私でも、さすがにその先が想像できた。


「やだ?」

「嫌じゃないですけど……、心の準備が……」


だって、目閉じてって……。


「俺、サリーちゃんを傷つけたくない。本当に嫌なら言って」

「……っ」


近くでぶつかる視線。



「キスしていい?」



包み隠さないまっすぐな言葉が届く。

そう言われて、私に為す術はない。


……嫌なわけないよ。

触れたいのは、私も同じ。


< 236 / 273 >

この作品をシェア

pagetop