キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
『私も、日南先輩のことが知りたいです』
そう言って踏み込んだ日南先輩の世界。
待っていたのは刺激的な毎日。
出会いがあった。嬉しいことがあった。ドキドキもさせられた。もちろん、悲しいことや辛いこともあった。
そういうの全部ひっくるめても、楽しい毎日だって言える。
変化は悪いことだけじゃない。
新しい世界に踏み込むチャンスなんだ。
そう思えば、環境の変化も受け入れられる。
「日南先輩っ!」
自分でも驚くほど大きな声が出た。
呼ばれた日南先輩は、キョロキョロと探す素振りを見せ……上を向いて、やっと気づいた。
日南先輩だけじゃない。
深見先輩や青柳先輩、周りにいた人たちもこっちを見た。
少し前の私だったら考えられない行動。
わざわざ目立つようなことはしない。
でも、せっかくだから……。
日南先輩もこっちを見てほしい。