キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
その後も何度か電話とメッセージを入れたけれど、繋がらないし既読もつかなかった。
俺、最低……。
サリーちゃんを怒らせたんだ。
くそ。こんなことなら、桐生を見習って最初から部屋の外で時間潰しとけば良かった。
「……先生、ちょっといい?」
油断した俺が悪い。
でも、あいつらシメねぇと気が済まない。
俺は、石橋を連れて部屋に戻った。
「げ!石橋!」
「日南、チクったな……!」
この期に及んでそんなことを言うもんだから、睨みつける。
「あ?」
ざけんじゃねぇよ。
てめぇらのせいでこっちはな……。
「──っ!」
それだけで怯んだ彼らは、怒れるゴリラ──否、石橋に連れて行かれた。
制裁を加えたのはいいものの……これで解決したわけじゃない。
あいつらのせいで俺は、ずっと楽しみにしていたサリーちゃんとの時間を失ったんだよ……。