キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
「こんなのが流行ってんの?」
「今日だけね。……で、元を辿ったら、たぶんこれが発端」
次に見せたのは、サリーちゃんの写真だった。
笑顔のサリーちゃんを真正面から撮った写真。
「え!?」
投稿時間は朝の9時半過ぎ。
ちょうど2時間目が始まる前だ。
制服姿でバックには黒板が写っているから、場所は教室。さらに、その黒板に今日の日付が入っているから、今日撮った写真だとわかる。
この写真、ほしい……じゃなくて。
どういうこと?
「このアカウントの愛良って子、サリーの友達だよな?これ以降の投稿にも全部同じタグがついているから……たぶん、サリーからのメッセージじゃないかな」
自分でも確認するべくポケットからスマホを取り出して──目を疑う。
あんなに連絡を待っていたサリーちゃんからメッセージが入っていた。
【日南先輩、ごめんなさい。今日の夜、電話してもいいですか?】
時刻は1時間以上前。
なんで気づかなかったんだよ、俺!