キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
「日南先輩、投稿してる!」
「何気に初?」
「ていうか、本物だったんだ」
クラスメイトも驚いて声を上げる。
「それだけじゃないの!全部の投稿のタグ見て!」
写真をタップしてハッシュタグを見ていく。
全部の投稿についたタグは────
#サリーちゃんへ
「これ全部、サオへの返事だよ!日南先輩に届いてたんだよ!」
「……っ」
言葉を失う。
昨日聞いたら、届いてないみたいだったのに……。
このアカウントが本物なのは本人に聞いたから知っていたけど、きっと使うつもりはないんだろうなって思ってた。
日南先輩はSNSを使う人じゃない。
苦手なのではなく、必要性を感じないから。
それなのに、こんな形で使った……私のために。
嬉しい。
言葉が足りないくらい嬉しい。