キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜

「サリーちゃん!」


愛しい人の声が聞こえて振り向くと、ピンク色の髪の彼がいた。


「日南先輩……!」


駆け寄って来た彼に力強く抱き締められる。


「日南先輩、おかえりなさい」

「ただいま」



会いたかった。

会えてよかった。


無事に帰ってきてくれてよかった。


伝えたいことがいっぱいある。



「楽しかったですか?」

「うん。楽しかった」

「それなら良かったです」

「でも俺、サリーちゃんいないとダメだわ」

「……私の修学旅行はどうしましょう?」

「その時は俺も一緒に行く」


ふふっ、と思わず笑ってしまった。

日南先輩なら本当について来そう。


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