キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜

体育館では、ファッションショーのリハーサルが行われていた。……しかし。

俺たちが到着するや否や、どよめきと歓声が同時に起こる。


「日南!モデルやってくれるの!?」

「おう!」


笑顔で答えて、ふと。俺はある人物を探す。


いるかな……。
……あ、いた。

────サリーちゃん。


俺がモデルの依頼を受けることにしたのは、彼女がファッション部だと知ったから。

少しでも接点を持ちたかった。

サリーちゃんはまだ俺を見つけられていないみたいだし……。


こっちを見ていたサリーちゃん。
初めて目が合った。

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