キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
「こ、こんにちは……!」
「こんちはー。日南の推しとか可哀相。これから大変だよ?」
「そ、そうなんですか……?」
「もうね、こいつ、すげぇうるさいから」
『うるさい』と言われても、日南先輩はニコニコしている。まるでそう言われて嬉しそう。
褒められていないのに……おかしな人。
「サリーちゃん、これからどこ行くの?」
「備品を運びに会議室へ……」
「俺らもそろそろ行こうかって話してたから、一緒に行こっか」
日南先輩は、ダンボール箱を私から奪って軽々と持った。
「え……!私、持ちます!」
「いいのいいの。つーか、これ結構重いな」
「でも……」
「おー!日南、男前!」
「だろ!」
歯を見せて笑う日南先輩。
スタスタと歩いて行き、後を他の先輩たちがついて行った。