キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
「中学の友達なんです。……もしかして、深見先輩が見てたのって、まなか──」
言い終わる前に、深見先輩に口を塞がれた。
赤く染まる頬。潤んだ目。
……そんな顔で睨まれても、全然怖くありません。
「このこと誰にも言うなよ」
「言いませんけど……。いつから好きなんですか?」
手が離れて口を開く。
あまりにも可愛い表情をしているから、つい気になって訊いてしまった。
「2年になって……たまに朝見かけるようになって……」
「話しかけたりは」
「できるわけねぇだろ……!」
やば。自然と頬が緩む。
2年になってからって……もう半年以上が過ぎている。
ずっと遠くから見ていたってこと?
予想外すぎる深見先輩のギャップ。
「お前……面白がってるだろ」
「いえ、そんなことありません。……あ!ちなみにまなか、彼氏いませんよ?」
「てめ……!」
からかったら、悔しそうに顔を歪ませた。