ちょうどいいので結婚します
千幸と良一は揉めていた。
「シャツ、シャツ、シャツ! ワンピースなら絶対にシャツワンピース」
「ええ、私ニットがいい! シャツなら寒くなったら着れないじゃん」
「だからー、中にリブのタートル着るか、上からミディ丈のざっくりしたニットカーディガンでも着ればいいだろ。あ、カーディガン可愛い。これ、これにしよう! 」
良一は右手にシャツのワンピース、左手にカーディガンを持って力強く言った。千幸も負けていない。両手でニットワンピースを持って抗議していた。結局店員が二人に声を掛けてくることはなかった。
「これ、こういうのが良い! だってシャツワンピースだと下にパンツかレギンス履かなきゃなんだもん」
「はぁ、履かない。これだけ! 十分丈長いじゃん」
「だめ、だめ。寒い! それにするならレギンスも買わないと」
「あー、あれ嫌い。めっちゃ嫌い。それならタイツにしろ。つか、俺の意見聞かないなら俺の意味なくね?」
「……ごもっとも」
良一に軍配が上がった。良一は満足そうに口角を上げた。
「ちー、まだまだこれからクリスマスに正月にとイベントいっぱいあるぞ。ニットのワンピースはもうちょい寒くなってからでもいいだろ」
「あ、そうか。デートって一回だけじゃないもんね」
「そういうこと」
結局、千幸は両方買った。良一はずーっとレギンスがいかに嫌いかを話続けて千幸を苦笑いさせた。夕食時だというのにそのまま解散になったことで、良一は忙しいなか付き合ってくれたのだと知ることになった。
「シャツ、シャツ、シャツ! ワンピースなら絶対にシャツワンピース」
「ええ、私ニットがいい! シャツなら寒くなったら着れないじゃん」
「だからー、中にリブのタートル着るか、上からミディ丈のざっくりしたニットカーディガンでも着ればいいだろ。あ、カーディガン可愛い。これ、これにしよう! 」
良一は右手にシャツのワンピース、左手にカーディガンを持って力強く言った。千幸も負けていない。両手でニットワンピースを持って抗議していた。結局店員が二人に声を掛けてくることはなかった。
「これ、こういうのが良い! だってシャツワンピースだと下にパンツかレギンス履かなきゃなんだもん」
「はぁ、履かない。これだけ! 十分丈長いじゃん」
「だめ、だめ。寒い! それにするならレギンスも買わないと」
「あー、あれ嫌い。めっちゃ嫌い。それならタイツにしろ。つか、俺の意見聞かないなら俺の意味なくね?」
「……ごもっとも」
良一に軍配が上がった。良一は満足そうに口角を上げた。
「ちー、まだまだこれからクリスマスに正月にとイベントいっぱいあるぞ。ニットのワンピースはもうちょい寒くなってからでもいいだろ」
「あ、そうか。デートって一回だけじゃないもんね」
「そういうこと」
結局、千幸は両方買った。良一はずーっとレギンスがいかに嫌いかを話続けて千幸を苦笑いさせた。夕食時だというのにそのまま解散になったことで、良一は忙しいなか付き合ってくれたのだと知ることになった。