ちょうどいいので結婚します
功至は結婚までのスケジュールを立てていた。そして、それを千幸と共有しようと思っていた。
こうやって順序立ててみるとあっという間に年末でどう急いでも挙式は春以降だろう。そこに(外せない)婚前旅行が入り、となると二人の親睦を深めるというより、スケジュールに追われるという感じだった。
「結婚準備を甘くみてたな……や、先に入籍という手もあるのか」
『手』と言っているあたり策略のようで功至は一人苦笑いした。ここに独立準備に、次年度の試験は見送るとしても、千幸の試験対策が入る。
「忙しいな」
だが、功至は忙しいのは嫌いでは無かった。にんまりとして、自分の顎をさすった。千幸に無理をさせる気は無かった、ならば自分が動くのみ。そう思っていた。
千幸に送ったメッセージに返信は無かった。開いて確認すると既読はついていた。もう眠ったか。自分の送ったメッセージを再確認する。
『はい。俺も、次も千幸ちさんと会うの楽しみにしています』
「うげぇ、なんだよ“千幸ちさん”って!」
“千幸ちゃん”にするか“千幸さん”にするか散々悩んでのミスだった。
「はぁ、だっさ」
あの男、“ちー”って呼んでたな。可愛い呼び方。と思い出してしまい、慌てて頭から追い払った。さすがに“ちゅきちゃん”とは呼べなかった。
こうやって順序立ててみるとあっという間に年末でどう急いでも挙式は春以降だろう。そこに(外せない)婚前旅行が入り、となると二人の親睦を深めるというより、スケジュールに追われるという感じだった。
「結婚準備を甘くみてたな……や、先に入籍という手もあるのか」
『手』と言っているあたり策略のようで功至は一人苦笑いした。ここに独立準備に、次年度の試験は見送るとしても、千幸の試験対策が入る。
「忙しいな」
だが、功至は忙しいのは嫌いでは無かった。にんまりとして、自分の顎をさすった。千幸に無理をさせる気は無かった、ならば自分が動くのみ。そう思っていた。
千幸に送ったメッセージに返信は無かった。開いて確認すると既読はついていた。もう眠ったか。自分の送ったメッセージを再確認する。
『はい。俺も、次も千幸ちさんと会うの楽しみにしています』
「うげぇ、なんだよ“千幸ちさん”って!」
“千幸ちゃん”にするか“千幸さん”にするか散々悩んでのミスだった。
「はぁ、だっさ」
あの男、“ちー”って呼んでたな。可愛い呼び方。と思い出してしまい、慌てて頭から追い払った。さすがに“ちゅきちゃん”とは呼べなかった。