雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
神崎さんに頼まれることが、嬉しくなったのと同時に、神崎さんが微笑んだ顔を見る度に、心が揺れていた。
来週で終わる。
早く終わって欲しかった研修が、終わらないで欲しい。
そう思うとは、3ヶ月前の私は想像もしていなかった。
週末を迎え、取り急ぎの仕事もなんとか終わった。
「神崎さん、お手伝いすることありますか?」
「俺ももう帰るから、帰って大丈夫だよ。お疲れ」
「お疲れ様です。お先に失礼します」
神崎さんに挨拶して、ビルの入り口に着いた時、雨が降っているのに気がついた。
「雨か・・・傘、忘れちゃった」
しばらく待とうかと思ったけど、これくらいなら小走りで行けるかと考えていた時、少し先を歩いている水森くんと1年後輩で経理部に配属された松草さんと2人で1つ傘をさして歩いているのが見えた。
「あの2人・・・」
2人はきょろきょろした後、一瞬だけどキスをしているのが見えた。
「うそでしょ」
小走りで行こうと思って、ビルを出ていた私は雨の降る中、呆然としていた。
「風邪引くぞ」
傘をさして横に立っていたのは、神崎さんだった。
「神崎さん・・・」
「あの2人付き合ってるの?」
「・・・知らなかったけど・・・そうだと思います」
「朝比奈、同期なのに知らなかったの?もしかして、今の見て知ったとか」
「はい」
「俺、てっきり水森は朝比奈が好きなんだと思ってたけど」
来週で終わる。
早く終わって欲しかった研修が、終わらないで欲しい。
そう思うとは、3ヶ月前の私は想像もしていなかった。
週末を迎え、取り急ぎの仕事もなんとか終わった。
「神崎さん、お手伝いすることありますか?」
「俺ももう帰るから、帰って大丈夫だよ。お疲れ」
「お疲れ様です。お先に失礼します」
神崎さんに挨拶して、ビルの入り口に着いた時、雨が降っているのに気がついた。
「雨か・・・傘、忘れちゃった」
しばらく待とうかと思ったけど、これくらいなら小走りで行けるかと考えていた時、少し先を歩いている水森くんと1年後輩で経理部に配属された松草さんと2人で1つ傘をさして歩いているのが見えた。
「あの2人・・・」
2人はきょろきょろした後、一瞬だけどキスをしているのが見えた。
「うそでしょ」
小走りで行こうと思って、ビルを出ていた私は雨の降る中、呆然としていた。
「風邪引くぞ」
傘をさして横に立っていたのは、神崎さんだった。
「神崎さん・・・」
「あの2人付き合ってるの?」
「・・・知らなかったけど・・・そうだと思います」
「朝比奈、同期なのに知らなかったの?もしかして、今の見て知ったとか」
「はい」
「俺、てっきり水森は朝比奈が好きなんだと思ってたけど」