雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
朝陽さんは少し体をかがめて、私の耳元で
「シャワーも先入っていいから」
横目で私を見て、先に会議室を出て言った。
私は、顔が真っ赤になっているのがわかるくらい、体が熱くなり、顔を手で仰いで、火照りを冷ましてから部屋に戻った。

朝陽さんは適当に食べるって言ってたけど、せっかくだから、一緒に食べたいし。
あまり胃にもたれないおかずを数品と、具沢山のお味噌汁を作った。
まだ帰って来なさそうだし、先にシャワーを浴びよう。
シャワーを浴び終わって着替えようとした時、着替え一式、鞄に入れたままに気が付いた。
良かったぁ、朝陽さんがまだ帰って来てなくて。
やっぱりまだ恥ずかしい。
バスタオルを巻いて、髪だけさっと乾かし、部屋に向かった。
「あっ!」
私の声を聞いて振り向いた朝陽さんは、ネクタイを外している手が止まっていた。
「美咲、そんな姿で、俺を誘ってるの?」
「す、すみません。着替え持って行くの忘れてしまって。直ぐに着替えてきますから」
鞄を取ってお風呂場に行こうとしたら、朝陽さんに腕を掴まれた。
「いいよ、そのままで。俺の前でそんな格好してる美咲が悪い」
朝陽さんにベッドに押し倒され、そのまま愛されることになった。

私はシャワーに入り直し、朝陽さんがシャワーを浴びている間に、食事を温めて、一緒に夕飯を食べた。
「はぁー、こんなに幸せで大丈夫か俺・・・」
「お口に合いますか?」
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