雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
「なら、分かっただろ。今は俺の美咲だ」
「ふーん、もう美咲っていう仲なんだ」
「そういうことだ。だから、美咲にちょっかい出すなよ」
「そうだな・・・でも、そうもいかなくなったら、ごめんな」
「どういうことだ?」
「俺がいる間に、朝比奈が俺を好きになったら別だろ?」
「ありえないけどな」
「自信ありそうだな。もし、そうなったら、神崎、どうする?」
「美咲が選ぶことだ。好きにしたらいい」
「冷たいなぁ。あんまり冷たくすると逃げられるぞ」
「逃げたら逃げた時さ」
「じゃあ、奪われたら、奪われた時ってことだな」
「まぁ、そうだな」
「・・・よくわかったよ。じゃあ、そうなっても後から返してくれって言うなよ」
「俺の女だぞ。遊び心で関わるな」
「本気ならいいんだろ。じゃあ、明日から宜しくな」
津田の宣戦布告を受けて、電話が切れた。
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