雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛

【誤解は解けて、愛されて】

「異動願いだそうかな・・・」
朝陽さんが許してくれるまで、待とうとは思ってる。
でも、愛する人に嫌われて、隣の席で仕事するのは、とてもつらい。
「はぁー・・・」
ずっとため息ばかりつきながら、ベッドで横になっていた。
その時、インターホンが慌ただしく鳴り、何事かと起きて見ると、朝陽さんだった。
「どうして・・・」
玄関を開けると、朝陽さんが私に飛びついてきた。
「ごめん、本当にごめん」
私の頭を撫でながら、ずっと謝ってた。
「朝陽さん・・・」
「津田から聞いた。昨日のことも、俺、嫉妬して勝手に誤解して、酷い事言った。美咲が嘘ついたと思って、その後津田と一緒かと・・・」
「そんなことあり得ません。私は朝陽さんだけです」
「美咲・・・」
「とりあえず、上がってください。仕事はどうしたんですか？」
「午前、半休取った」
「会議があったんじゃ・・・」
「美咲に会いたかったから、長井さんに任せた」
朝陽さんは私を力強く抱きしめた。