雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
そのままベッドまで抱えられ、寝かされると、スーツを慌ただしく脱ぎ捨てた朝陽さんに激しく唇を奪われた。
「嫉妬で自分がコントロール出来なかった。こんなこと初めてで、どうしていいかわからなくて・・・ごめん」
すれ違っていた気持ちを忘れるかのように、朝陽さんの愛おしむ気持ちが伝わる甘い時間が流れていく。
「美咲・・・」
声を掛けられ、朝陽さんを見つめた。
「初めてだな、美咲の家」
「朝陽さんだけですから・・・男の人で家に来たのは」
神崎さんは優しく微笑み、私の頭を撫でていた。
「美咲・・・俺が美咲を愛するのを目に焼き付けて、1人で寝る時も俺を思い出してよ」
朝陽さんの色気を帯びた瞳と見つめ合い、朝陽さんの愛を体に刻みこんだ。

「美咲、これ返すから、なるべく家に来て」
手のひらにのせられたのは、合鍵だった。
「はいっ、今日はご飯作って待ってます」
「あぁ、なるべく早く帰るよ。じゃあ、仕事に戻るから」
口づけをしたあと、首筋の髪で見えない所に吸い付かれた。
「もう悪い虫がつかないようにおまじない」
頬にキスをして、帰って行った。

また朝陽さんと仕事が出来て、一緒に過ごせる。
ベッドに横になって天井を見つめた。
『1人で寝る時も俺を思い出してよ』
朝陽さんの姿が目に焼き付いている。
「朝陽さん、これじゃ寝れないですよ」
さっきまで愛されていたことを思い出し、恥ずかしくて、体が熱くなった。
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