天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!

 最近は暑くなってきたので、水遊びも楽しい。オーランドや他の護衛騎士がつき、三十分に一度休憩をとらされるのは、身体が冷えすぎないように気を使っているためだ。

 休憩時間、濡れた石の上でごろごろしながら、ミリエラは問いかけた。

「ディーは、毎日何してるの?」

「午前中は、剣の稽古と、勉強。午後は日によって違うかな――護衛達と町の外に出かけることもあるよ。魔物退治について学んでいるんだ」

「へぇぇ!」

 魔物と普通の動物の違い。

 それは、体内に魔石を持っているか否かで分類される。

 魔物は必ず体内に魔石を持っているのだが、その魔石にどれだけマナを注入できるか、素材としてどれほど優秀なのか、によって売買価格が変わってくるらしい。

 一般的には強力な魔物ほど、大きな魔石を持っているとされている。

「今は、スライム退治をすることが多いかな」

「スライム? スライムってぷよぷよした魔物だよね?」

「そう、それ。心臓と魔石の部分以外は透明でぷよぷよしてるんだよねぇ」

 ミリエラは思わず身を乗り出す。この世界のスライムは、主に水辺に生息しているらしい。

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