天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 体内ほぼすべてが水分であり、一撃で心臓を貫かないと退治するのがやっかいだとも言われている。

 光合成と、体内に取り込んだ物質から栄養を得ているらしく、さほど強い魔物ではないのだが、何でも食らう悪食でもある。

 そのため、見かけたらなるべく駆逐するようにと言われているのだが、なぜかスライムからとれる魔石は、マナを注入すると崩れてしまう。

 それに、身体がほぼすべて水分でできていることから、魔石以外の素材も採れないため、冒険者ギルドから依頼を受けた冒険者達も、スライム退治は嫌がることが多い。

 この領地では、父がお金を出し、通常料金に上乗せする形で冒険者達にスライム退治を依頼して、平和を保っているそうだ。

「スライムは、心臓を一撃で貫かないといけないから、僕の訓練にはちょうどいいんだって」

「――もう魔物退治に行っているのか。すごいな!」

 ディートハルトの隣に転がっていたカークが飛び上がる。

 ディートハルトは、まだ、剣を習い始めたばかりだそうで、まだスライム退治しか許されていないらしい。

「でも、スライムってそんなに強くないだろ?」

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