天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 カークはミリエラを守る相手として認識したらしい。いつか、護衛の役も果たしてくれたらとは願っていたが、こんなにも早く、その意識が芽生えるとも思っていなかった。

 本当に、子供達の成長には目を見張らされる。

「パパ、ディーからもらった魔石で錬金術をやりたいの!」

 目を輝かせながら宣言するミリエラは、スライムの魔石をどうにか魔道具として使えないか考えているようだ。スライムの魔石は、誰にも扱うことができないのに。

(たしかに、私の血を引いているんだな……)

 錬金術への好奇心。まさしく、グローヴァー家の血を引いているのだろう。それを感じれば、ますますミリエラが愛おしくなってくる。

「……そうだな。何かできないか、一緒に考えてみようか」

 ついつい、甘やかしてしまうなと思いながらも、今までミリエラを放置していた自覚がある分、甘やかさずにはいられない。

「でもね、パパ」

 真顔でミリエラはつけ足した。

「パパは、ミリィにつき合わなくてもいいんだよ?」

 ミリエラに突き放され、頭を殴られたような衝撃を覚えた。先に突き放し、見向きもしなかったのは、ジェラルドの方なのに。

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