天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「ディーが来てるから、剣の稽古。終わるまでミリィとは遊べないんだよ。つまらないね――ううん、やっぱりパパとこうしていられるから、カークが遊んでくれなくてもいいや」

 ミリエラはふたりに相手をしてもらわなくても問題ないのだが、男の子達にとってはミリエラを放置している形になるのが、居心地悪いらしい。
 ふたりで遊べばよさそうなものなのに、律義にミリエラを誘ってくれる。剣の稽古が終わったら遊ぼうと約束しているから問題ない。

「ミリィはここでお仕事をするのだ。パパと一緒」

「お仕事はそんなに頑張らなくていいんだよ。子供は遊ぶのも仕事なんだから――ミリエラには、勉強もあるんだからね」

 胸を張ったミリエラの頭に、ポンとジェラルドの手が乗せられる。その手が温かいだけではなく、ジェラルドのマナがミリエラの周囲をくるくると取り巻いているのもわかるから、思わず頬が緩む。

 並べられたスライムの魔石が十をこえた頃、仕事部屋の扉が叩かれた。入室の許可を得てから入ってきたのは、ディートハルトとカークである。

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