天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 カークのためにも、もっと友人を増やす努力をした方がいいのかもしれない。

 

 そんなわけで、急遽旅の支度が調えられた。

 とはいえ、ミリエラがやったことと言えば、祖父母のために贈り物を用意することぐらい。

「パパ、おじい様とおばあ様には、新作をプレゼントしようと思うの!」

「この間作った保温布かな? そうだね。喜ぶと思うよ」

 スライムの魔石に水の属性を持たせて布を作ることができたなら、火の属性を持たせることもできるのではないか。

 そう思って、特殊なスライムの魔石を取り寄せた。

 スライムは、どこの地域でも生息することができるが、そんなスライム達の中でも、火山に住む特殊なスライム。ボルケーノスライムの魔石を取り寄せた。

 火山地帯に住むスライムの魔石ならば、水よりも火属性を持ちやすいのではないかと思ったのだ。

 そして、ミリエラの予感は的中した。

 普通のスライムから進化して発生したボルケーノスライムの魔石は、普通のスライムよりいくぶん強固ではあるけれど、やはり丁寧にマナを流し込まないと崩れてしまう。

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